コロナ鎖国時代 海外の旅の案内人たちはどうしてる?
リボーンで繋がりのある海外在住の案内役の皆さんから返事が届いています。
【リボーンニュース4月14日発信号より】
新型コロナウイルス感染症には自宅、自国待機が最も安全かつ最短の解決法であることは間違いありません。
私たちを守っていただいている医療関係者をはじめとした皆様に感謝しつつ、じっと我慢をしている皆様にも敬意を表します。
今、「旅」は厳禁です。私たち旅行業に関わる人々もじっと我慢をしなければなりません。
しかし、この苦境を乗り切った暁には、まずは「旅」に出かけられるように私たちは準備をしておきます。特にリボーンの旅で最も大切なのは
旅先で案内してくれる人々です。今、地球上の様々な国のコーディネーター役の皆さんもじっと我慢して暮らしています。
私からメールを送ったら、まさに全員から、すぐに返事が届きました。
この繋がりを大切に、終息と復活を夢見ています。
「旅」で繋がる皆様にもメディアとは異なる生のお便りとして一部を紹介させていただきます。
そして、皆様と元気に旅に出れる日を楽しみにしています。
どうぞ、お体をお大事にお過ごしください。
~海外各地の旅の案内人たちは今、どうしてる?~
●イタリア ミラノ在住 仲西さん●
メールありがとうございます。日本も緊急事態宣言が出されたとか。
でも、何の強制力もないとかで、笑ってしまいます。
つまり、責任は国民に丸投げということですね。
イタリアはめちゃめちゃひどいことになりましたが、日本に比べればかなりというか、相当前向きだと思います。
経済立て直し策も着々と進んでいます。
日本はイタリアやスペイン、アメリカの惨状を見ていたはずなのに、何をしていたんでしょうね。
まだ犠牲者の数が比較にならないほど少ないけど感染経路を特定できない感染者が増えていることは要注意なのに。
とても心配だし、腹も立ちます。
怒りはさておき、色々とご心配いただき、感謝しています。
私も開店休業中です。
本の準備も、取材ができないので進んでいませんし、コロナが終息した後も深い傷が残りそうです。
日本は環境保持の大切さを今まで以上に無視して「お金を稼ぐ」ことにがむしゃらになりそうで、それも怖いです。
私が伝えたいテーマの様な本が出版にこぎつけられるのかどうか。
まあ、それもさておき、私はとりあえず元気です。多くの方が亡くなり、ピークは超えたとはいえ、今も毎日500人以上の方が命を落とし続けています。
でも、改めてイタリアの素晴らしい部分に感動もしています。
こんな時だからこそ連帯しようとするし、買い占めなどのパニックが起きたのも移動制限が初めて出た日と、さらに全国的に制限がかかった日のみで(それも大したことはなかった)、それ以外は落ち着いたものです。
これも、イタリア国政府が素早く流通の確保を約束し、すぐに実行に移したからです。
感染者が断トツに多いロンバルディア州から少ない南イタリアに避難した人もいましたが、そのために、感染者がいなかった南イタリアに感染が広がって大きな問題になり、厳しい罰則がついたこともあって、今はそれも落ち着いています。
ロンバルディア州政府は毎日感染の状況報告と新しい対策とその進捗状況などを公表しています。
かなり自画自賛的なところもありますが、この6週間の間によくここまで、と驚きます。
イタリア国政府も、ほぼ毎日大統領の呼びかけや記者会見を放送しています。
コロナウイルス対策への寄付だけもすごい金額が集まっている様ですが、それだけでなく、自分も感染するかも知れない様な内容のボランティア活動も活発です。
ただ非難合戦するのでなく(そういうイタリア人もいますが)、今何が必要かを冷静に判断して実行に移すイタリア人も相当数いることに感動を覚えます。
何だか抽象的な内容になりましたが、今は窓から美しい春の移り変わりを楽しむことで満足しています。
買い物には困らないし、時間もたっぷりあるので食事にも工夫を凝らしたり。
プルーン、レンギョウ、桃、桜、木蓮、コブシなどの開花や、雑草たちの小さな可憐な花を、来年の春は10倍楽しむことができると思います。
どうぞ日本の皆様もお元気でお過ごしください。
また近いうちにお会いできることを心より希望しています。
以上、お伝えしたいことは山の様にあるのですが、
キリがないので、とりあえずこの辺りで。
●フランス パリ在住 羽生さん●
私もご連絡しようと思っていました。
こちらでは外出禁止が一層厳しくなり、公園閉鎖、ブローニュの森なども禁止、パリではジョギンングなと個人のスポーツも禁止になりました。
あまりに多くの人がその名目で外出しているからです、週末、気を緩めた人が多いようです。
外出禁止は、政府はまた日にちを言っていませんが、延長されるでしょう。
地方ごとに解除していくと行っています。パリとその近郊は、フランスで一番感染者が多い地方になってしまいました。特にうちの県では病院のベッドが満杯です。
コロナや外出禁止に関する情報が一番早く日本語ででるのは、パリの日本語新聞オヴニーです。
https://ovninavi.com/コロナ:スポーツ理由の外出、10h-19h禁止%E3%80%82/
このページの右のPDF版をクリックして4ページ目左上に、アマップがコロナにどう対応しているかを書きました。
「社会ラボ」というコーナーです。
(追伸、以下は数日後のメールです)
1時間前にマクロンが演説しました。5月11日から順次、外出禁止を解いていくが、ホテル、レストラン、カフェ、映画館、美術館は閉館が続く。
大きなフェ スティバルは7月半ばまで禁止。学校は幼稚園から高校までは11日から順次開けていく。
EU圏外の国との国境は11日すぎても閉鎖だそうです。
●スウェーデン ウプサラ在住 レーナさん●
お久しぶりです。コロナ危機中はいかがでしょうか。
スウェーデンのコロナ対策が国際メディアで話題になっています。
その注目を きっかけにブログの記事を書くことにしました。
「コロナ危機とスウェーデンの憲法」
https://democracyinsweden.wordpress.com
スウェーデンは、国内を自由に移動するという市民の権利が憲法で保護されています。
政府は移動を制限する強制措置の代りに個々の自己責任に訴えています。
今のところ、市民と政府の間に信頼関係があって、わりとうまくいっています。
自分は日本に行けなくなって、日本からのお客さんもスウェーデンに来なくなりました。
6月末までの仕事が全部延期になってしまったので暇になっています。
ネットを介しての通訳の仕事はできないかなどを考えていますが、旅行が可能になるまでは、勉強などほかの有意義な活動で時間を過ごすしかなさそうです。
ずっと家にいると退屈になるから毎日散歩したり、自転車で出かけたり、春の自然を楽しんだり、ネットでいろいろな人とコミュニケショーンをとったりしてい ます。
日々のコロナ散歩などはインスタグラムで発信しています。
https://www.instagram.com/enjoyinguppsala/
緊急事態宣言下の日本住民はどんな経験をすることになるのでしょうか。
スウェーデンの経験を見て、日本で注意してほしいことがあります。
ストックホルムでコロナヴイルスによって亡くなっている方の4人に1人は、介護施設などに住んでいる高齢者です。
施設では、職員が介護をする時にお年寄りの身体に触れる必要があります。
保護具が不足しています。
多くの職員が仕事を 交代します。1人の職員が多くのお年寄りの介護をします。
職員は社会に出て通 勤などでほかの人と接触します。
政府は、ちょっとだけでも風邪気味ならすぐに 仕事を休むようと言っていますが、休めば収入が減るという状況で働いている職員もいるので、簡単に休むことができません。政府は、お年寄りを守るために、親戚など関係者の介護施設訪問を禁止しています。
自分の家でホームヘルパーの サービスを利用しているお年寄りも同じく感染の危険にさらされています。
スウェーデンは自己責任政策はよいですが、自己責任をとれない認知症の高齢者などは犠牲になってしまっています。
スウェーデンは遅れてその盲点に気付いたので今は対策を強化しているところです。
コロナで暇な間はスウェーデンから少しづつ発信していきたいと思っています。
次のブログ記事は何について書こうか考えています。
皆さんはどんなことを知りたいでしょうか。
日本はイースターの習慣がないですがスウェーデンは金曜日から4日間のイースター休みに入ります。
今年はほとんどの人が政府の指示に従って、スキー旅行や親戚訪問などをあきらめて、家の近くで静かに過ごすことにしています。