最近「種」を調べると、きな臭い話がいっぱい!
F1種とか、GM種、はては「自殺する種」とか、分けがわからない。
遺伝子というのは人類が共有すべき大切な資産なのだが、最近は特許という鎧を着ると、それは極々少数の独占物になる。その遺伝子が最も凝縮されたものが「種」。そこには地球の歴史、生きものの歴史、人類の歴史のすべてが刻まれた魅惑の世界だ!
種を独占しようとする結果、生まれてきたのが、F1種:雑種一代交配種、GM種:遺伝子組み換えの種、自殺する種:別名ターミネータ・テクノロジー、もっとわけが分からないが、要は二代目の種が出来ても、それを植えると発芽の時、とある毒素が生まれ、作物自体が死んでしまうように遺伝子操作された種だ。究極の特許侵害を防ぐ方法というわけだ。
こんな話はここでやめて、山形にアルケッチャーノという庄内の在来種野菜を使ったレストランを開いているのが奥田政行というシェフだ。自ら、「自殺する種」ではなく地域を「活かす種」ということで、日本全国から518種類の在来種野菜の種を集め一生懸命育てている。その種を植えるとちゃんと芽を出し、育ち、食べられる作物。種を取って(自家採取して)植えると翌年も、その次の年も同じように育ってくれる。よく考えると当たり前のことだ!ところがそんな種で野菜を作っている農家は1%もいないのではないか?つまりほとんどいないということだ。
奥田政行はその地域に在来種生産を奨め、たくさんの生産者の仲間を作ってきた。教え、教えられる関係、そんな生産者が作ってくれた在来種野菜を使って最高の料理を作り上げていく、それが彼の仕事だ!
今回、惜しげもなく、彼が気に入っている生産者の畑、農産加工場に連れて行ってくれる。はては翌日には、水族館まで行き、魚の目利き、つまり魚を選ぶポイントまで教えてくれる。
一日目の夜は、奥田政行珠玉の在来種野菜メニューによるディナーを食す。さらには奥田政行リードで「もっともっと在来種野菜を広げるための戦略・・・」というやつを、酒を飲みながら皆で語り合おうというぜいたくな時間をとってある。
その先は料理に負けないように地域一番の温泉旅館を予約した。朝まで談義もよし。
ちなみに、この戦略会議目指して協力参加してくれるメンバーがスゴイ!
NHKプロフェッショナルにも出演した埼玉県小川町の有機農家で、在来種を作り続けている金子美登(調整中)、千葉で自家採取に取り組む有機農家林重孝、環境ビジネスを一番に始めたアウトドア企業パタゴニアの元日本支社長ジョンムーア、彼は長年自分の信念で在来種野菜の種の交換会を続けている。さらに在来種野菜プロジェクトの草間壽子。
ただし、このツアー、若干高い。仕方がないのだ、半分は飛行機代に消える。お許しを!
たぶん、日本の種事情を変えてしまうツアーになる。証人としての参加大歓迎!
一般社団法人 フードトラストプロジェクト
代表理事 徳江倫明
■スケジュール(予定)
<1日目>
羽田空港10:55―<ANA395>―11:55庄内空港
12:30-13:30
①本長 (鶴岡で100余年続く漬物屋)
地元の在来種野菜で作り続ける漬物を賞味。
14:00-14:30(バスの車中から見学)
②白山集落でだだちゃ豆畑の見学
15:00-15:45
③羽黒山神社 国宝五重の塔見学
16:00-17:00
④奥田政行 在来種ハウス
全国から518種類の在来種を集めてJGAP取得。農林水産省が在来種のモデル農場にしたいという要請あり。
この季節では約100種類の野菜が芽を出したり、育っている。
17:30-19:30
特別ゲスト:江頭宏昌氏 (調整中)
⑤奥田政行による在来種野菜スペシャル・ディナー&在来種野菜談義
19:30-21:00
⑥イルケッチャーノにて在来種野菜を広げる意見交換会
鶴岡市湯野浜温泉亀や 宿泊
<2日目>
9:30 亀や出発
10:00-11:00
加茂水族館 魚をみながら、奥田シェフによる魚の目利きレクチャー。シンプルなノウハウを伝授
11:30-12:00
日本の焼畑の密集地、藤沢カブの畑見学
12:30-13:00
小野寺ファーム見学
13:00-14:30
農家民宿「母屋」で昼食&意見交換会
15:00-16:00
庄内協同ファーム見学
16:50庄内空港17:50―<ANA400>―18:55羽田空港
※天候や現地の状況により、内容が変更になる場合があります。
■宿泊先
山形湯野浜温泉 亀や
〒997-1201山形県鶴岡市湯野浜1-5-50