2012年12月2日、長野県上田市にてオーガニックコットンの収穫体験ツアーに行ってきました。
一般的に使用されているコットンの多くは、栽培の過程でかなりの量の化学肥料や除草剤が使われているため、環境や農家の方の健康にも影響を与えてしまいます。
また、日本の『食』の自給率は約40%といわれてメディアでも取り上げられることはありますが、『衣』の自給率はほぼ0%ということは知られていません。
日本におけるオーガニックコットンの開拓者ともいわれるオーガニックコットン会社のアバンティでは、約5年前から、
信州大学繊維学部と一緒にオーガニックコットンの共同研究をしています。
今回のツアーでは、信州大学の上田キャンパス内にある畑でオーガニックコットンの収穫体験を行いました。
しかも、今回は特別に、オーガニックコットンについてはもちろん、信州大学繊維学部の先生方から学部での取り組みを伺ったり、学内の研究室や最新の繊維機械などを見学させていただきました。
昼食を済ませた後、お待ちかねのコットン畑へ。
畑で育てている茶色のコットンボールは、ふわふわで柔らかく、まるで『ひよこ』のようでした。触っているだけで、とても気持ちがよく、参加者のみなさんの笑顔がたえませんでした。
収穫後は、コットンボールから種を取り除く綿繰り作業、糸紡ぎ作業の体験。
切本さんと、繊維学部の先生方に丁寧に教えていただいたのですが、1本の糸にする作業はなかなか難しく、経験や手先が器用な方はなんとか最後までやり遂げることができました。
普段から使っている洋服も、コットンを育て、糸にし、生地にするなど、製品になるまでには、とても沢山の作業があることを、改めて学んでいただけたようです。
以下、参加者からの感想を抜粋してご紹介します。
コットンボールの収穫から糸にするまで、そしてその糸が衣類になるまでの行程を体験できのは、とても貴重な体験でした。(20代女性)
今回は、オーガニックの理念など何も知らないまま、連れて来られたんですが、とても楽しかったし、とても勉強になった。 糸紡ぎは、全然できなかった。これでは、服を着られない(笑)(40代男性)
コットンの栽培にたくさんの化学肥料や農薬が撒かれていること、そして日本における繊維の原料の自給率が、限りなくゼロ、ということを聞かされた時は、目からウロコでした。(50代女性)
生活していく上で大切な『衣食住』。今後も継続して『衣』をテーマとしたツアーを企画していきたいと思います。
学校や企業、お友達同士の団体で、オーガニックコットンの収穫体験を行ってみたいという方は、ぜひお問合せください。
ツアーディレクター 松本 麻美子